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ExHの技術
(大電流を流す技術)

1.​​はじめに

1.​​はじめに

 2023年の夏、東京では連続夏日が62日になっています。これは記録的な暑さであり、エアコンなしの生活が考えられなくなっています。毎年、記録が更新されているようであり、将来が不安になります。

 この様な対策として、脱 CO2が叫ばれており、再生可能エネルギーの利用、水素活用、EV 化等が推進され、必要性が肌身で感じられるようになってきました。特に、EV 化においては電池の開発がカギを握っており、全個体電池、永久バッテリーの開発に期待が寄せられ、完成時には急速充電が可能になって、短時間充電で長距離走行が可能になると言われています。

 この様な動向において、扱う電力としては直流送電が主体となるようです。充電器から電池を充電する際、ソーラーパネルからの出力、水素を電気分解する時は、直流が用いられます。

 直流が主体になると言っても、インバータ、コンバータ、電圧変換等には、半導体素子の力を借りなくてはなりません。ただし、半導体素子も On 時抵抗による発熱があるため、冷却して使用する必要があります。半導体を用いない場合には、スイッチトキャパシタによる電圧変換が考えられます。この際には、高速スイッチングを使用する必要はないので、後述する液体金属スイッチが有望です。

2.送電媒体

2.送電媒体

 直流送電するためには、送電線が必要になります。送電線として最も使用されているのが「銅」であり、他に代替物が見当たらないのが問題です。しいて、代替物を上げるならば、銀、アルミニウム、超電導線、カーボナノチューブ銅、カーボナノチューブ、グラフェンが考えられます。銀は銅よりも導電率の高い材料(IACS%:105)ですが、高価すぎて使用できません。アルミニウムは、銅の導電率に対して約 60~65%(IACS%:60~65)の導電率しかありません。導電率が低下することは発熱を伴うということです。アルミニウムは軽く、資源が豊富ですが、表面に強固な酸化膜を作るため扱いにくいという問題が有ります。

 今後有望と思われるものは、カーボナノチューブ銅です。数年ほど前は、鉄レベルの導電率が実現できたと聞きましたが、現在はアルミニウムレベルになっているそうです。カーボナノチューブの導電性能は、銅より優れています。しかし、長尺物が作れないため、端部を銅によって繋いで線を作ろうとするものです。これが出来れば、状況は変わるかもしれません。現時点の最長の長さは、14cm だそうです(早稲田大学・静岡大学)。

 超電導は、室温または室温に近い温度での超電導ならば話は別ですが、冷却しなければならないため、通常の機械に組み込むのは大変そうです。特に、入出力端からの熱侵入対策が大変そうです。

 合金は、電子の散乱が増大するため、純粋の物に比べて抵抗が上がります。電極の強度を高める必要がある場合を除き使用されません。

 この様に、現時点では選択肢がないことを十分に理解しておく必要があります。

 さらに、「銅」は、「スズ」、「亜鉛」とともに、各種の基礎資材として大量に使用され,資源も豊富なため,ベースメタルと呼ばれます。しかし、消費量と供給量が均衡しており、消費量が極端に伸びると価格が上昇するという関係にあります。過去には、中国が発展し、国内の配電設備等の需要が伸びた際には、銅価格が高騰しました。今後は、東南アジア、インド等が発展すると、同様に高騰する可能性が有ります。

 磁界結合による非接触給電技術が世の中に普及して標準化されるならば、コイルを使用するため、銅の消費量が伸びてしまいます。高周波で用い、表皮効果によって表面のみに電流が集まるため、銅クラッド線(コアはアルミニウム)を使用して銅の使用量を倹約しても、銅の総使用量が伸びることは避けられません。この時、価格はどう推移するのでしょうか。

 一つの解決策は、接触給電にすることです。非接触給電より高効率であり、コストも安く銅の使用量が少なくて済みます。何より、超急速充電に対応可能です。電池の発達によって、超急速充電に対応可能になれば、短時間停止して接触給電することで済んでしまいます。走行時給電設備をそろえることは極めて大きな社会投資が必要になるとともに、EV が電車化し災害時に機能しなくなります。

3.接続の問題

3.接続の問題

 100A 以下であれば、一本の金属線で配線を張り巡らし、コネクタ部をボルトで締め付けて直流送電を行うことは容易と思われます。しかし、全個体電池を搭載して 10 分間充電で 1200km 走行可能な急速充電を想定し、仮に 1MW で充電を行ない 1000A/1000V の電圧と電流の分配比であるとするとならば、給電端子とバッテリーの間だけかもしれませんが、バスバーで配線する必要が出てきます。さらに、(1)式で示すように、損失 W は、抵抗値 R と電流 I の二乗の積で表され、小さな抵抗値でも、電流が大きい時には発熱が無視できなくなります。

                   (1)  

 導線自体の抵抗値は、銅を用い、太くすることでしか対応できませんが、コネクタ部は作り込み方いかんで抵抗値を下げることが可能です。

 理想的には、銅線を溶接して一体化した銅材とすることですが、モータやインバータ付近で銅を溶接することは困難です。同様に、銀ろう付けすることを考えても、電極全体を加熱しなければならなりません。仮に、局所加熱が出来たとしても、バスバー自体が良好な熱伝導体であるため、加熱範囲が広がってしまい、思わぬ影響をコンポーネンツに与える可能性が有ります。当然、これらの方法で付けた場合には、取り外すことはできなくなり、メンテナンスが困難になります。

4.コネクタ接続の問題と改善策

4.コネクタ接続の問題と改善策

金属電極同士の接続における問題点を図 1 に示します。鏡面に磨いた剛体金属でも、ミクロに見れば表面には凹凸があります。このため、剛体金属同士を接触させても、図 1 に示すように、接点は点接触の集合でしかなく(真実接触面積)、電極の面積による見かけの接触面積より小さくなります。このため、接触抵抗は下げ止まってしまい、大電流送電時には発熱してしまいます。さらに、接触界面には、酸化膜やごみが存在しており、接触抵抗を上げる要因になります。加えて、接触界面には水分、酸、アルカリ等が侵入しますので、接触状態は劣化する可能性が有ります。実際に使用されている直流送電線のジョイント部は、樹脂でモールドされ、外部から遮断されています。

金属電極同士の接続における問題点を図 1 に示します。鏡面に磨いた剛体金属でも、ミクロに見れば表面には凹凸があります。このため、剛体金属同士を接触させても、図 1 に示すように、接点は点接触の集合でしかなく(真実接触面積)、電極の面積による見かけの接触面積より小さくなります。このため、接触抵抗は下げ止まってしまい、大電流送電時には発熱してしまいます。さらに、接触界面には、酸化膜やごみが存在しており、接触抵抗を上げる要因になります。加えて、接触界面には水分、酸、アルカリ等が侵入しますので、接触状態は劣化する可能性が有ります。実際に使用されている直流送電線のジョイント部は、樹脂でモールドされ、外部から遮断されています。

 図 2 は、20mm 角の銅板二枚を合わせて押圧を掛けた時の抵抗値と圧力の関係を示しています。

 青●印は厚さ 1mm の銅板を用い、重りによる荷重をかけて行った時の変化を示しています。

 青■印は、厚さ 10mm、幅 20mm の銅の棒を合わせて M6 ボルトで 5~13.5Nm のトルクを掛けた時のものです。図では、トルクを圧力に換算して示しました。

 銅電極の厚さは異なりますが、20mm × 20mm の接触面積といいたいのですが、青■印の物は、M6 ボルトが貫通している面積だけ鋼製のネジが銅に置き換わっています。この分誤差になっていると考えてください。

 圧力が 0.1kgf/㎠の時には、10mΩの抵抗であったものが、3kgf/㎠の圧力を掛けると、おおよそ 1/100 の抵抗値に下がっています。さらに、200kgf/㎠の圧力を掛けると 0.02mΩまで抵抗値が下がっています。でも、100kgf/㎠の圧力を掛けるのはとても大変なことであり、電極を取り付ける土台が強固で反力が得られる時でないと実現できません。

 これに対して、それぞれの銅電極の表面に Ga を付着させたときの結果を茶●印と茶■印で示します。Ga は、銅板表面の酸化膜を取り除いて銅に直接付着させています。

 Ga を付着させた 1mm 厚の銅板は、0.1kgf/㎠の圧力の時、0.3mΩの抵抗値になり、 1kgf/㎠の圧力を掛けた時に、約 0.01mΩの抵抗値まで下がっています。銅板だけの場合よりも、低いトルクでさらに一桁低い抵抗値まで下がっています。

 さて、こちらの場合も M6 ネジで強いトルクを掛けて圧力を高めてみます。結果は、茶■印に示しました。このように圧力を掛けても抵抗値が下がることは有りませんでした。

 さらに、緑★印は、1.0kgf/㎠まで圧力を加えた茶●印サンプルにおいて、一度加熱して溶かした後に再度固めてから圧力を取り除いた物です。抵抗値は、0.02mΩまで上がりましたが、その値を維持できています。

 Ga を付着させた例について、図を用いて説明します。

 図 3 は、対向する電極それぞれに、酸化膜を取り除いて低融点金属を付けた様子を示しています。低融点金属とは、Ga、In、GaInSn の共晶合金(液体金属)などを指します。図 2 では、Ga を付けた結果を示しています。

 低融点金損を付けても、その表面には酸化膜が生じます。

 図4は、図3に示した電極に押圧力を掛けて押しつぶした様子を示しています。低融点金属は柔らかく、押圧力に対して容易に変形します。このとき、酸化膜も破れて酸化膜の無い接触が実現できます。単に圧力を加えただけでは空隙は残りますが、小さいものになると思います。低融点金属の融点を超えた環境で押圧すれば、液化しますので、空隙が残らない可能性が有ります。液体金属を用いた場合には、空隙は無くなると思われます。このような状態では、真実接触面積と見かけの接触面積がほぼ一致します。

 さらに、低融点金属が電極間に挟まれたときには、接触界面が無くなるため、外部からの空気や水分等の侵入がなくなり、接触面性能が保持されます。ただし、低融点金属自体はレアメタルであり、導電率は銅に比して大きく低下します。Ga の場合では、IACS%が 6 程度しかありません。このためにも、極力薄く塗布するか、銅メッシュ等の変形を許容するとともに、電極と同じ材料で溶着が可能な物に付着させる必要があります。

 コネクタとして、金属同士の接触部に低融点金属を用いる場合には、次の方策が取れます。銅電極に対して低融点金属は拡散しますので、拡散防止層としてのニッケルをメッキした後に、低融点金属と馴染む銅をさらにメッキしたうえで、銅の酸化膜を除去して低融点金属を塗布します。低融点金属の使用元素および環境温度によって液体になっている場合と固体の場合がありますが、どちらの状態でも電極が緩まないようにネジ固定して使用する必要があります。この場合、低融点金属を溶かせば、ネジを外すことも可能です。

 液体金属を使用した場合には一切加熱することなく押圧し、低融点金属を使用した場合には比較的大きな圧力を加えるかまたは融点以上の温度にして液化してから押圧する等して、電極同士を見かけの接触面積に近い状態で付けられます。現場作業に適しています。

 大電流送電においては、ブロック電極同士を見かけの接触面積に近い状態で付ける必要があります。現場で容易に接続・分離が可能な工法として本方法は有効と思われます。

5.機械式スイッチの問題

5.機械式スイッチの問題

 電流をOn/Offする技術としてスイッチがあります。スイッチは、瞬時に電極を接触させたり(On)、分離させたる(Off)必要があるため、電極同士をネジ等で固定することはできません。図 2 で言えば、一番左上の A状態で使用する必要があります。A状態では、抵抗値が高いため、大電流送電する際には、発熱を伴うことになります。

 既存のリレーには、単なるスイッチ駆動にしては大きなソレノイドが付けられています。さらに、On 時にも継続してソレノイド電流が流れています。これは、接点圧力を上げて抵抗値を下げようとしているものと推測されます。

 さらに、既存のリレーは、図 5 に示すように、On/Off の度にアーク放電が発生します。これにより、接点が溶融し、凹凸ができます。このような凹凸が出来るため、On 時には、小さな点に電流が集中し、加熱溶融することも有るようです。または、凹凸が勘合して Off にできなくなることも有るようです。

 さらに、剛体電極同士を On させた時には、接点バウンスが起き、何度もアーク放電を繰り返してダメージを受けます。Off 時には、バネの力で接点を引き離しますので、電極離隔速度が遅く、アークに晒される時間が長くなり、電極ダメージが大きくなるとのことです。

 電極材料として、銀酸化物系、銀ニッケル等のコーティングがなされていますが、アーク放電によりこれらのコーティング材料が剥離されてしまい、寿命を迎えます。

 実際の運用場面では、インチングのような On/Off を繰り返し、小刻みに位置決めするような操作や、自動制御で閾値を超える前後で On/Off が繰り返される動作等もあり、スイッチが劣化するような操作場面があります。劣化した場合には、リレーを交換する必要があります。

 On/Off する時の電圧が高いと、アーク電流が大きくなるため、さらに交換時期が短くなります。

6.半導体スイッチの問題

6.半導体スイッチの問題

 スイッチには、半導体スイッチもあります。半導体スイッチには、アーク放電問題は有りませんが、他の問題が有ります。パワー半導体の基板には Si、SiC、GaN が使用されます。将来的には、Ga2O3、ダイヤモンド等も研究されています。

 パワー用途では On 時抵抗が小さくできるため、縦型構造が主流です。

 しかし、半導体であり金属ではないため、On 時抵抗を下げるには限界があります。さらに、 On 時抵抗を下げると耐圧も低下するという関係があります。図6のバルクを単純な導体としてみると、厚くなれば抵抗が増大し耐圧が上がり、薄くなれば抵抗は下がりが耐圧も下がるということで説明ができます。要は、On 時抵抗を下げたくても、耐圧も下がってしまうため、On 時抵抗がなかなか下げられないのです。

 一般的な SiC-MOSFETの On 時抵抗は 10mΩであり、低くて数 mΩです。

 ただし、動作速度は速く、インバータ、DC/DC 変圧器等に使用されます。

 実際の使用にあたっては、ヒートシンクにパワー半導体を付け、空冷または水冷等で冷やして使用しています。

 スイッチング速度が遅く、大電流用途では機械式スイッチが使用され、使い分けされているようです。

7.液体金属スイッチ

7.液体金属スイッチ

 この様な機械的スイッチ及び半導体スイッチが存在し、それぞれに問題点を有しますが、電極材料に液体金属を用いた新タイプの機械的スイッチを提案し、問題点の克服を図りたいと思っています。

 あくまでも、機械的スイッチですので、半導体スイッチのような応答速度は有りません。大電流用スイッチを狙い、半導体スイッチをサポートする位置付けになります。

 図 7 に液体金属スイッチの電極を示します。固定電極側は、銅のベース電極の上に銅の焼結金属を溶着させて付けています。その焼結金属内に液体金属を含侵させています。液体金属としては、Ga、In、Sn の共晶合金であるガリンスタンを用いています。水銀とは異なり、人体に対する毒性は極めて弱いと言われています。ガリンスタンの融点は-19℃、沸点は 1300℃以上です。導電率は、銅の 6%程度しかないため(IACS%:6)、銅の焼結金属と絡み合わせることにより、導電率の低さを補っています。銅の焼結金属も、空隙率が 80%程度であるため、焼結金属自体の導電率も高い訳ではありません。このため、ベース電極に直接溶着して距離を短くする必要があります。

 さらに、ガリンスタンは、焼結金属及びベース電極との間では酸化膜を除去して接合します。

対向する電極には、マイクロニードル構造を採用しています。マイクロニードルは、焼結金属に突き刺さります。そのマイクロニードル自体も銅で作られ、その表面に酸化膜を取り除いて液体金属が塗られています。マイクロニードルが突き刺さるということは、固定電極側の液体金属とマイクロニードル側の液体金属が混合することであり、接触界面の無い接点が実現します。

 液体金属スイッチにおける On 動作は、剛体同士の衝突ではないため、接点バウンスは発生しません。On 時にアーク放電することは観測されていますが、マイクロニードル表面の液体金属が飛散し、周囲に再付着するようです。このため、マイクロニードル自体の欠損は見られていません。さらに、液体金属に刺さることで、マイクロニードル表面の液体金属は再塗布されます。既存のリレーでは、電極表面に付けられた酸化銀等の材料がアークの度に無くなってしまうのとは異なります。さらに、焼結金属自体が液体金属の貯蔵タンクとして機能します。焼結金属内の液体金属は流動性が有るので、外部から交換することも可能です。

 液体金属スイッチにおける Off 動作では、アーク放電が観測されていません。液体金属の特徴として電極が離れる時には糸を引くようです。このため、Off 時に糸を引き、細い部分が抵抗性加熱によって蒸発するようであり(蒸発したものは再付着します。)、アークとは異なる現象のようです。ただし、液体金属は酸化しますので、不活性ガスを介在させる必要があります。

 図 8 には、マイクロニードル電極が液体金属を含侵させた焼結金属に突き刺さるダブルブレーク構造のスイッチ構造を示しています。本スイッチは、大電流を流すことを考えて、リード電極と焼結金属を支えるブロック電極等を太くした構造にしました。

マイクロニードルは、ショートバーの両側に配置し、ロータリーソレノイドによって、左右同時に接触するようにしています。

 ブロック電極とリード電極間、ショートバーとマイクロニードル電極間の接合は、図 2 で示した、低融点金属を挟んだ方式を採用しています。液体金属を挟んだため、温度を上げることもなく組立作業は容易にできました。

 図9には、実際に製作した液体金属スイッチの外観を示します。6cm x 12.5cm x 4.3cm の大きさになりました。カバーは FR4 で作られ、窒素ガスが 封止されています。(実験では、窒素額を極微量流し続けて実験しました。) 図 10は、計測結果を示しています。今回の実験では、 60A を流し、スイッチには 5V の電圧が掛かるように抵抗負荷を付けてあります。1.7 秒間隔、デューティ比50%で動作させています。

 解放時の抵抗はMΩ以上でした。

 図から判りますように、10 万回の試験を行い、抵抗値は 0.1mΩ以下を維持しています。

​ 初期に抵抗が高いのは、マイクロニードルが焼結金属内に刺さらないためと思われます。2万回程度叩いて、マイクロニードルが焼結金属内に侵入し、抵抗値が 0.1mΩ以下になっています。

 この様に低い抵抗値のスイッチに60A程度しか流していないため、電極の温度は、34℃(室温19℃)でした。

 電源設備の関係で、60A/5V にしていますが、今後は電流、電圧を上げて試験してゆくつもりです。

 今回用いたロータリーソレノイドは、タカノ株式会社製バイスロータリーソレノイド(RSR28/17) であり、トルクは 0.6Ncm で使用しました。あまり大きくないトルクでも、十分に動作できることは、ラッチング型スイッチとし、動作時にエネルギーのかからないものにすることも可能だと思います。また、ロータリーソレノイドを用いたことにより、外部振動の影響も受けにくくなっています。

8.まとめ

8.まとめ

 今回は、大電流社会に適した要素技術を提供するかという点に絞り、コネクタとスイッチについて説明させていただきました。

 これらの技術については、特許性もあるようです。液体金属スイッチについては、PCT 出願を行い、「A」判定を頂いています。

 さらに問題点を克服し、性能を実験等によって確認してゆき、製品化を急ぎたいと思います。具体的な用途に適用できます様、皆様のご要望にお応えして製品化を進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、類似技術が存在せず、製品投入可能な巨大市場が存在するため、大きく伸びる可能性があります。一刻も早い製品化と販売体制の確立並びに2年後に迫る各国別出願を乗り切るため、ご投資および協業いただき、共に歩んでいただけることを願います。

 現在は、抵抗値を下げて 1000A が流せるスイッチの開発にトライしているとともに、電圧をより高くした状態での実験も行う予定です。

まずはお気軽にご相談ください
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